こんにちは。
横浜市都筑区 仲町台のピアノ教室 【エミ・ピアノスタジオ】です。
当スタジオのブログをお読みくださり、ありがとうございます。
前回のブログ記事、【学校の“音楽”×ピアノレッスン①】では、【学校で学ぶ音楽】と、【ピアノレッスン】に焦点を当ててお話しました。
今日は、もう少し掘り下げて、お話を続けてみたいと思います。
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コロナ禍の中、学びが無くなってから気づく、【小学校での音楽】。
合唱、コーラス隊、リコーダー。
どれもが、みなが経験する、当たり前に存在していた学びでした。
みんなで歌うこと、楽器を演奏することは、机に向かってカリカリと勉強する時間とは違い、少し開放されたような、そのような思い出の方も多いのではないでしょうか。
その楽しさの中に、どんな学びがあるのか。
それは、【ハーモニー感】【音の重なり】・・・まさに、この経験であると思います。
【ハーモニー感】【音の重なり】。
これらは、ピアノレッスンにも大きく関わっている、大切な力です。
ピアノ曲を弾いていると、長い曲、短い曲に関わらず、必ず存在するのが、〝曲の終わり〟。
この、〝おしまい〟と終わる、結びの部分がとても重要で、いろいろな要素が隠れている大切な部分なのです。
スケールとカデンツを学んでいる方ならイメージが湧くかと思いますが、カデンツの中には、〝終止形〟と呼ばれる和音進行がありますね。
この終止形、和声学を用いると説明ができますが、簡単には説明が出来ませんので・・・ここでは割愛。
ですが、初めて聴く曲であっても、どんなに長い曲であっても、聴いている方には、不思議と〝あぁ、もうすぐ曲が終わるな〟 〝ここがおしまいの部分だな〟とわかるのです。
これは、曲の終わりに、〝終止形〟の響きが鳴っているから。
反対に、似ているメロディでも、〝つづく感じ〟の和声進行もあります。
ここでは、〝この曲はまだ続きそうだ〟と、人は直感的に感じるのです。
この【和声進行】こそ、ハーモニー感なのです。
学問として学ぶことも大切ではありますが、最もスムーズに理解できるのが、身体や耳で感じ、学ぶことのできる、〝合唱〟なのです。
このような、リアルな環境で、音の響きや、隣で歌っている人の歌声を感じながら・・・身体で感じることのできる学びこそが、学校の音楽で学ぶ醍醐味といえる、大切な時間。
リコーダーも、ソプラノリコーダーやアルトリコーダー。
音の重なりや、音の厚みなど、知らず知らずのうちに学ぶことのできる時間だったのですよね。
コロナ禍での子供たちを取り巻く環境。
これまで当たり前に存在していた、学び。
それらが急に無くなってしまった今年です。
無くなってから改めて考えると、学校での学びには、多くのことにつながる、大切な時間だったことに改めて気づきました。
ピアノは、一度に多声を鳴らすことの出来る楽器です。
たった一人でも、メロディもハーモニーも奏でることができる、一人で音楽を完結できる楽器です。
ですが、そこに大きく関わってくる、“ハーモニー感“や、“音の重なり” “ほかの人の音色を聴くこと”
これらは、ピアノ演奏に大きく関わってくる、大切な要素です。
新しい生活様式の中の生活、子供たちの学びが、どうか止まってしまうことのないように。
取りこぼされてしまうことのないように…願うばかりです。